パパ・ユーアクレイジー (詳細)
伊丹 十三(著), ウィリアム サローヤン(著)
「なんでかバイブル 理由なき子供の価値観で」「不思議な魅力」「小説のふりをした小説指南書」「父と子の距離感。」「あまりにも読みにくい」
ママ・アイラブユー (新潮文庫) (詳細)
W. サローヤン(著), 岸田 今日子(翻訳), 内藤 誠(翻訳)
「傑作」「何度も読み返したい」「子供向け?」
わが名はアラム (文学のおくりもの 28) (詳細)
ウィリアム・サローヤン(著), 清水 俊二(翻訳)
「わが名はウイリアム?」
パパ・ユーアクレイジー―Papa,you’re crazy 【講談社英語文庫】 (詳細)
ウイリアム・サローヤン(著), William Saroyan(著)
「流れ星五つ」「何でもないことが、うれしいのだ。」
ロック・ワグラム (新潮文庫) (詳細)
W. サローヤン(著), 内藤 誠(翻訳)
ヒューマン・コメディ (ちくま文庫) (詳細)
ウイリアム サローヤン(著), William Saroyan(原著), 関 汀子(翻訳)
「登場人物がみな魅力的」「子供も大人も、とにかく読むべし!」
ワン・デイ・イン・ニューヨーク (ちくま文庫) (詳細)
ウイリアム サローヤン(著), William Saroyan(原著), 今江 祥智(翻訳)
「すべてのお父さんに読んでほしい」
ディア・ベイビー (ちくま文庫) (詳細)
ウイリアム サローヤン(著), 関 汀子(翻訳)
「サローヤン」
ウィリアム・サローヤン戯曲集 (詳細)
ウィリアム サローヤン(著), 加藤 道夫(翻訳), 倉橋 健(翻訳)
「君が人生の時」
人間喜劇 (ベスト版 文学のおくりもの) (詳細)
ウィリアム サロイヤン(著), William Saroyan(原著), 小島 信夫(翻訳)
「小島信夫の解説がみごと」「読後に深まるふしぎな味わい」「心から素敵な本だと思いました」
文学・評論>著者別>外国の著者>サ行>ウィリアム・サローヤン
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・「なんでかバイブル 理由なき子供の価値観で」
子供のころベッドサイドの引き出しに入れて、毎晩齧るように少しずつ読んだ。読み切ったらまた始めから。ライナスの毛布のようなものだったのだろうか。
子供だったせいか訳の奇妙さには気付かず。読みにくいと思った記憶もない。あのどこまでいっても他人行儀(自他の峻別)な言語表現は、我々とは明らかに違った精神構造をもつサローヤン達の語族に近い感覚で読み進められる一助になっているので、抜群に成功していると私は思う。そして当時本書は詩集だと捉えていた。今でもそう。
後年何かの用でマリブを通った時この本を思い出し、ムール貝を見つけるべく砂浜に出ようとしたが、今や高級プライベートビーチすぎて入れなかった。貧乏小説家が隠れ住む所だと思ってたのに…。
・「不思議な魅力」
高校のときに読んで以来、よく思い出す作品です。このあいだ、買って読んでみても、最初に読んだときとあまり感想が変わりません。でも、最初のときのほうが「変なお父さん」だと思いました。新しい価値観をもてたような気がしました。理解できるような、全然分からないような。父親の言っていること、なんとなくですが分かる気がします。分かっていないとしても、それでいいような気分になります。他の方も書いていますが、出てくる食べ物が美味しそうです。パンとチーズが食べたくなります。
全然面白くない、わけが分からん、という評価も人によっては出そうな作品ですが、妙に心に残る、私の好きな作品です。読んだことのない方、一度読んでみることをおすすめします。
・「小説のふりをした小説指南書」
父親と息子のさわやかなふれあい。という小説では、ぜんぜんありません。私たちはいつでも見た目に騙されてしまいます。それが小説の形式をしていれば私たちはなんの疑いもなくそれを小説と思ってしまいます。私たちは一度立ちどまり、そして疑ってみるべきなのです……。これは小説っぽいけれど、本当に小説なのか、と……。 サローヤンは小説のふりをした小説指南書を書いたのだと私は思います。父親と子供の対話を通して、サローヤンは我々の目の前にひろがる世界をひとつひとつ変えていきます。この世界に観察する価値のないものはひとつもありません。観察は必ず思考を生み、思考は小説を生みます。 これを読めば小説を書けるでしょう。
・「父と子の距離感。」
初めて読んだ高校生の頃はその簡潔で爽やかな小説世界に魅了されていた。今、父親としての立場で読み返してみると、その父と子の距離感に魅了される。お互いにリスペクトしあい、時に父と子として、時に人生の先輩と後輩として、またある時には一対一の人間として対峙している。親密、それでいてドライな距離感。非常に魅力的な父子関係だと思う。もちろんそこに深い愛が必要なことはいうまでもないが。人称代名詞の訳し方があまりにも忠実なため、読みづらい感は否定できないが、あとがきで伊丹十三が記しているように、それが英語と日本語の大きな違いをあらわしてるという意味では、これで良かったのかなと思う。
・「あまりにも読みにくい」
この本のネックはなんといっても訳。訳者のあとがきで伊丹十三はルールとして「原文の人称代名詞を可能な限り省略しないで訳すことにした」と書いてあるが、それでも「僕の父は僕の母に、彼女が僕と僕の父を彼女の車で送ることを断った」というのはもはや日本語として破綻しているのではないだろうか。西欧文明の発露だろうがなんだろうが、読むのは「日本人である」我々なんだし、さもなくば原文で読めばいい。日本人の思考回路に無理やりそれを組み込もうったって無理な話なのだ。というわけで非常に読みにくかったし、興をそがれた向きもあった。せっかく詩的な話なのだから、もうちょっと気をつかって訳して欲しかった。
・「傑作」
子供の視点から大人の偽善をあばく、という話になりそうな小説だが、そんなことは全然ない。描かれているのは等身大の女の子で、その母親との関係が非常に心地よい。 イノセンスなところと、会話のセンス。そこにある、あるいはあったかもしれないものをここまでかわいく書ける、という力量はすごいものがある。どこかライ麦畑を連想させる、(といってもテーマがまるで違うが、雰囲気が)世界レベルの傑作だろう。
・「何度も読み返したい」
女の子と母親の関係が、ショービジネスの裏事情と絡めながら描かれているストーリー。キラキラヒメと呼ばれる主人公の女の子がとても生き生きと描かれていて、こんな女の子を娘にしたい!と思ってしまうかもしれません。ふわふわとした言葉の雰囲気に一瞬子ども向け?と思うのですが、読み終わるころには人生に対する著者の深い洞察力に驚かされます。
・「子供向け?」
子供向けのように見えるが、大人が読むべき本である。岸田氏の訳も素晴らしい。子供の視点から、大人の世界を書いているのだが、登場人物全てが「良い人」なのだ。そして大人なのである。サローヤンは子供の話を書くのがとても上手。子供にも解るように、考え方や生き方の手本を示す登場人物。いろんなことを考えさせられる本である。
・「わが名はウイリアム?」
少年時代に出会った少し変な大人たち、少年時代にしか味わえない小冒険が、いわゆる”生き生きと”ではなく、むしろごく淡々と語られる。望遠鏡で拡大し過ぎたかのような、遠くて小さな世界だが、そこにはちょっとした悲劇があり、喜劇がある。そして、人生をそのものを比喩するようなエッセンスが詰まっている。
●パパ・ユーアクレイジー―Papa,you’re crazy 【講談社英語文庫】
・「流れ星五つ」
英語的には簡単なほうでしょう。でも、でもです。父子の情緒的な心のふれあいって、とっても微妙かも。日常の場面場面を切り取りながら編まれたこの一冊。あなどるなかれ。きっとほんとの読解力がないと、難しいです。で、またでも、清明な叙事詩だと思います。
・「何でもないことが、うれしいのだ。」
作家と息子はいつも遊んでいる。どちらかが言い出すと、どちらかが応える、そこには父と子の上下はない。作家は一段上から判断を下しながらも、結局子供の視線で遊んでいる。駆けっこやジョークも突然の遠出も、みんなおなじ。ただ、遊んでいる。そのあいだに、ただ遊んでいる間に、あんな子とやこんなことがあるんだなあなんて、自分の昔を思い出したりして。
・「登場人物がみな魅力的」
岩波で「人間喜劇」と訳されていた覚えがあるが、それよりも原題の「ヒューマン・コメディ」のほうがずっといい。何しろ、主人公がほとんど定まっていないといっていいような感じなのだ。登場人物のそれぞれに背負うものがある。それを、イサカという町を舞台に、非常に生き生きと描いている。
・「子供も大人も、とにかく読むべし!」
この本のタイトルは文字通りとれば「人間喜劇」ですが、生きることについて考えさせられる深い作品です。物語の舞台は「古き良きアメリカ」。カリフォルニアのイサカという街を舞台に、14才の主人公ホーマー・マコーリーと、幼い弟ユリシーズを中心に、貧しいながらも互いに慈しみ支え合うマコーリー一家、近所の子供達、大人達が、互いに関わり合う中で、いくつものエピソードが語られ、オーケストラの演奏のように物語が重厚に重ねられてゆきます。子供達が本当に子供らしくて魅力一杯です。元気でやんちゃでちゃっかりしていて、でも真剣で。そして周りの大人達はそんな子供達に対して実に温かく優しい眼差しを向けて見守ります。(杏の実をねらう少年達と、その木の持ち主の老人とのやりとりは、中でも特に素敵な一編です。)でも遠いところで起こっている「戦争」がこの街にも暗い影を落とします。ホーマーは電報配達のアルバイトを始めますが、時には軍隊に所属する兵士の戦死を伝える電報を配達しなければなりません。現実の中で否応なしに人間として成長せざるをえないホーマーの苦悩は、時代や国の違いを超えて読み手に伝わってきます。原作者サローヤンはアルメニア系アメリカ人の、短編の名手として知られる作家ですが、この作品は彼の長編の中でも特に有名で評価の高いものです。この日本語訳は、とても忠実に原作の良さを伝えていると思います。まずは、とにかく読んで見て下さい。「笑い」と「涙」どちらも無しには読めない一冊です。でも読み終わったとき、心の中にあたたかい気持ちとさわやかな読後感が残っているはずです。
・「すべてのお父さんに読んでほしい」
離婚、借金、やめられないタバコとお酒。アメリカのお父さんも日本のお父さんと同じような悩みを抱えています。 でもふたりの子供と別れた奥さんとのふれあいや、旧友との再会などがある限り、「やっぱり世の中そんなに捨てたものじゃないんだ」と思えてくる。 著者の自伝的作品と言われていますが、すべての「お父さん」が共感できる作品だと思います。もちろん「お父さん」じゃなくても、「何だか世の中大変だ」と思っている人が、ちょっとだけ幸せになれる作品です。
・「サローヤン」
非常に上等な短編集。そうそう、純文学の短編ってこうゆうのだよなあ、っていう短編が目白押し。表題作もさることながら、空中ブランコの話の冒頭の部分はかみがかってます。 ハリウッド映画批判のような小説もあり、この人はやっぱり表現ということがどういうことかよくわかっているみたいです。カーヴァーとか好きな人にはおすすめですよ。
・「君が人生の時」
「なよたけ」の加藤道夫による名訳。登場人物のせりふ、「言葉ってのはいいもんだ。けがらわしいのは言葉を使う人間どもだ」サローヤン自身の心の反映か。もの書きは、言葉を使ってわざわいの種作りをしていると言わせる。でも人に影響を与え、人の心を動かすのも言葉。人間はお互いに傷つけあう、言葉と行為で。いじめっ子になるよりもいじめられっ子になる方がいい。人を傷つけるくらいなら、人に傷つけられた方がいい。でも、最後に登場人物が取った行為は、、、。人間の悲しさ、人生の辛さを語る一方で、明るい未来を築くために、あえて人を傷つける勇気を持たせる。それもまた人生だと、、、。作者は色々な人間を登場させ、鮮やかな人生模様を描き出した。時代を超えて受け継がれるまさに人生劇場だ。
・「小島信夫の解説がみごと」
この本の真の訳者は田中小実昌です。小島信夫が別のところで田中の下訳は、ほとんど直すところが無かったと書いていました。元の訳本は1957年に研究社から出されました。そう思ってみるとなるほど訳文の日本語としてのこなれかたは田中小実昌のものです。そしてサロイヤンの文体にはぴったりです。 小島信夫は書きました。“善人部落を描いた小説には多くの死が訪れる。そして善人たちは一家言を持っている。彼らは人に教えることができる“と。小島信夫の「ウィリアム・サロイヤンについて」という解説はみごとな『人間喜劇』論であるとともに、小島信夫の例えば『抱擁家族』論、『島』論にもなっています。 サロイヤンの小説は、まるでもうひとつのバイブルのような趣きとなります。
・「読後に深まるふしぎな味わい」
戦争中のアメリカ、イサカという架空の町に住むさまざまな登場人物が担う小さなエピソードの積み重ねで物語が形作られている。とはいえひとつひとつのエピソード間の関連性に乏しく、全体のテンポや物語の流れ自体はよくない。一読すれば退屈さを感じるかもしれない。しかし独特の台詞まわし、描かれる登場人物の神聖なまでの善良さは読後、ふしぎな味わいとして残る。
再読の欲求に応えるうち、かならずあなたのフェイバリットに数えられる作品になるはずだ。
特に電報局に若い強盗が押し入るエピソードの電報士と強盗のやりとりは感涙必至。この世でもっとも優しい小説。それはもはや聖書以上だ。
・「心から素敵な本だと思いました」
文章はとても簡単なんです。でも、とーっても素敵な言葉がちりばめられています。あとがきにもありましたが、「真似しようと思ってもできない」のです。ゆっくり読みたい本です。あと余談ですが、挿絵の版画があまりかわいくないのですが、何故かそれも素敵です。
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