楽園 上 (文春文庫) (詳細)
宮部 みゆき(著)
楽園 下 (文春文庫) (詳細)
宮部 みゆき(著)
孤宿の人〈下〉 (新潮文庫) (詳細)
宮部 みゆき(著)
「久しぶりに活字に泣かされました。」「和製キング」「人間の弱さと強さ」「いつものテンポがない」「やはり、宮部みゆきはすごい人」
孤宿の人〈上〉 (新潮文庫) (詳細)
宮部 みゆき(著)
「スティーブン・キングのような。」「人間の弱さと強さ」
「主人公に恋をする?!」「この背筋のゾクゾク感…」「汚い水」「何が面白いのか分かりませんでした。」「読みづらい、かな。」
模倣犯1 (新潮文庫) (詳細)
宮部 みゆき(著)
「う〜ん。。。」「自分も全部読めなかったクチです。」「もう一度、人の気持ちの機微を感じたい」「全巻、読みたくなってしまいました。まだ五分の一なんて。」「初宮部作品」
模倣犯〈5〉 (新潮文庫) (詳細)
宮部 みゆき(著)
「そりゃ、ベストセラーにもなるわ」「この本、読んで良かった。後世に残る傑作です。」「社会悪が引き起こす惨劇」「全部を読んで」「長編小説」
Anniversary50 (アニバーサリーごじゅう) (カッパ・ノベルス) (詳細)
綾辻 行人(著), 有栖川 有栖(著), 大沢 在昌(著), 島田 荘司(著), 田中 芳樹(著), 道尾 秀介(著), 宮部 みゆき(著), 森村 誠一(著), 横山 秀夫(著)
「歯ごたえあり」
模倣犯2 (新潮文庫) (詳細)
宮部 みゆき(著)
「一巻が光なら、二巻は影。」「現代社会がかかえる「闇」」「全巻の中で最も気持ちの悪い1冊」「これもまた本能の放つ警告だった」「重たいテーマにもかかわらず」
模倣犯3 (新潮文庫) (詳細)
宮部 みゆき(著)
「一気に読んでしまいました」「宮部氏の代表作」「虐げられ続けた人間が持つ強さや優しさがいつまでも心に残る1冊」「社会が求めてるのは真実だの真心だのなんて安っぽいものじゃなくて、極上のストーリーなんだ。」「面白いが、まだ先は長いか・・・」
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・「久しぶりに活字に泣かされました。」
物語のそれまでの人間の怖さ、弱さ、愚かさ、ドロドロした部分、全てがラストシーンを美しく感動的にしてくれる作品でした。最後迄読んだ時、涙が止まりませんでした。そしてしばらくボーゼンとしてしまいました。
作品解説に連載を中断しようとしたエピソードが入っています。
それを含めて出会えて良かった。と思える本でした。
・「和製キング」
「金毘羅さままでは、峠をふたつ越えるだけ」の所にある、山と海に囲まれ温和な人々が暮らす小藩・丸海。この地に数奇な運命の末にたどり着いた少女「ほう」。のどかな町に突如持ち上がった“加賀様お預かり”とその騒乱にまぎれ動き出す人々の心に潜む「鬼」たち…。 この下巻では、「ほう」と彼女を取り囲む人々の運命の歯車が一気に加速していきます。巻末の解説で児玉清さんもS・キングの『小説作法』を引き合いに出していますが、さまざまな人々を通して引かれた伏線が終末に向かい一気に展開していく手法は全盛期のキングの小説を彷彿とさせます。そうした作者のストーリテリングの上手さももちろんのこと、一つ一つの言葉の使い方の美しさも光ります。途中、物語の流れが緩慢になってしまう部分もあるものの「久しぶりに小説を読んだ!」という気持ちになった一冊です。
・「人間の弱さと強さ」
時代は、十一代将軍家斉の時、様々に身分があり、人の命の重さもその身分に比例していたのだと感じました。どうしようもできない事、受け入れざるをえないこと。そんな境遇の中で、様々な事件を通して、それぞれの立場の人々が葛藤に苦しみながら、毎日を懸命に生きていきていく姿が描かれています。
・「いつものテンポがない」
宮部みゆきの作品は、時代物、現代物を問わずスピード感があり、読んでいるとどんどん引き込まれて行くのですが、この作品は10日ぐらいかかってようやく読み終えました。主人公の孤児の少女、ほう、を取り巻く登場人物の心理描写がしつこいほど長く、あーでもないこーでもないと繰り返し出てくるのでうんざりします。しかも、かれらが途中でどんどん死んでいくのでちょっとしらけた気分で結末をむかえる・・・。結末は、純粋無垢な主人公を通して人々が「御仏を見る」、ということになって最後に泣かせます。このような感想になってしまうのは、読み手である私自身に問題があるのでしょうか?
・「やはり、宮部みゆきはすごい人」
宮部みゆきさんの本のおもしろさ、文章のすばらしさは十分に認識していたつもりでしたが、この本であらためて思い知らされた気がします。特に、下巻に入ってからは、ぐいぐいと物語に引き込まれ、終り間近では、思わず、涙が。久しぶりに、こういう本に出会いました。連載中に、作者が続きを書くのを断念しようと思ったとか。書き上げてくれて良かったです。
・「スティーブン・キングのような。」
序盤は美しい港町の風景をゆったりと描写しながら、登場人物が丹念に描かれていきます。’加賀殿’の登場によって起こる波紋が彼らの人物像にゆらぎと深みを与えながら徐々にざわめきを大きくし、やがて怒濤のクライマックスへ。もちろんホラーではないのですが、急がずあせらず伏線をたっぷりと張って、という筆運びが御大スティーブン・キングを思い出させました。やっぱり書くことに対する基礎体力がある人は違うなあと改めて感心。ご本人も書いていて楽しいでしょうね。ほうちゃんの幸せを祈りつつ、読了しました。
・「人間の弱さと強さ」
時代は、十一代将軍家斉の時、様々に身分があり、人の命の重さもその身分に比例していたのだと感じました。どうしようもできない事、受け入れざるをえないこと。そんな境遇の中で、様々な事件を通して、それぞれの立場の人々が葛藤に苦しみながら、毎日を懸命に生きていきていく姿が描かれています。
江戸から捨て子同然で讃岐国にやってきた少女「ほう」は、運よく藩医である井上家に奉公するようになりました。*「ほう」の名前の由来は阿呆の呆からきているのです。この名前からも彼女の江戸での境遇を想像できると思います。「ほう」は、ある事件の後井上家から追い出され、引き手見習いの「宇佐」と一緒に生活を始めます。ただその生活も短く、すぐに鬼として恐れられ、江戸から流されてきた、元勘定奉行加賀様のお屋敷の下女として働かされることになりました。
この物語は、無垢な少女である「ほう」と、様々な登場人物の葛藤、多くの人々の中にある鬼を通して、人間とは何か、本来あるべき姿とは何か、を見つめ直すきっかけになりました。
最後は、オビにあるように涙が止まらなかったのですが、本を閉じる時には、清々しい気持ちに変わっていました。それは、たぶん「ほう」の無垢な心が与えてくれたものだと思いました。
成長した「ほう」に、また、会いたいと思いました。
・「主人公に恋をする?!」
最後の最後まで、主要人物を登場させずに物語を引っ張ってゆく作者の技量は、やはり別格。男の読者ならば、謎に包まれたこの女性が気になって、いつしか夢中に…姿を見せないが故に、恋に落ちるかも…。しかし、日本の休職中の刑事は、こんなに動きません。少し調べて、甥っ子に「あの女、怪しいから結婚はやめよう」、で終了でしょう(笑)。モチベーションがやや弱いにせよ、社会問題も上手く取り込んだミステリーの傑作。直木賞を受賞出来なかったことが、不思議ですね。
・「この背筋のゾクゾク感…」
初めて読んだ宮部作品でした。おもしろいな〜と思いつつ、途中のカードの仕組みについてのところは、飛ばして読んだりして。(何度も読み返すタイプなので、よくあることなんですけど、私の中では)で、クライマックスに近づくにつれて襲われた、あのゾクゾク感。怖いんじゃないんです。背中がキショク悪いってゆーか、顏の見えない犯人(?主人公?)を想像すると、なんだかゾクゾクするんです。私はこのゾクゾク感がすきです。
・「汚い水」
色々な資料が列挙されているが普通の人間がどうしてクレジットカードによる借金地獄にはまるのか、というロジックのつき詰め方が甘いとか、色々文句はあるものの。。
物語のハイライトである借金で売りとばされた母親を記す娘の印象として書かれる
「汚い水がつまった…」
物すごい描写であることは確かであり、この作品の強さを支えていることは間違いない。読んでからしばらく飯が食えなくなった。
・「何が面白いのか分かりませんでした。」
タイトル通り、私はこの本にはあまり惹かれるものを感じませんでした。
全体的に暗い雰囲気が漂っていますが、それでいて底が深い訳でもなく、正直何が面白いのか分かりませんでした。
登場人物がリアルな人間として動いているというよりは、カード社会の危険性というネタに当てはめるように強引に描写されている感じがして、のめりこめず、カードについて著者はよく勉強したんだろうなという冷めた印象を持ちました。
だって、被害者の人、捜索願い出されたら、ぜーんぶ成り立たないやん。知り合いの少ない人を選んだといったって、急に職場に来なくなったら少しは探すでしょ。他にも、偶然頼みで展開していくトリック解決はちょっとつらいです。
酷評ですみませんが、私の正直な感想です。
・「読みづらい、かな。」
この作品は、扱っているものが扱っているものだけに非常に文章が重たく感じました。お世辞にもすらすら読めるものではありません。
それに読みにくい原因は明確に謎解きと、トリックの真相が明かされないのも一つでしょう。したがってよく文章を読まないと事件が追いづらいかも…
しかしながらクレジット問題、そして借金問題についてはミステリーながら非常にためになる記述が多かったです。
・「う〜ん。。。」
前半(特に最初の一巻)はとても面白かった。一々の事件の背景やスリリングな内容、被害者家族の抱える闇、それに相対して無情に犯行を繰り返す犯人。 一冊読み終えると次巻に進まざるを得ない程に次から次と引きつけられました。しかし残念なことに、読み進むにつれ、展開に対する物足りなさが次々と出て来たような気がします。一々前半で強烈だった登場人物像が、後半で物語が核心に近づくにつれ、徐々に徐々に薄っぺらい存在になっていったような気すらします。(ネタバレ)高井和明の妹由美子の前半の姿と後半との落差には、物語の衝撃性を求めての結果でしょうが、どうにも共感も感情移入もできませんでした(結局は愚鈍だと感じていた兄よりも本人のほうがより愚鈍だったのか。。。)。 特にクライマックスのテレビ局でのやりとりも、あれだけ冷静に冷酷に振る舞っていた『X』の最後にしては、熱くなりやすいという欠点を踏まえたとしても、いささかあっけなさすぎるような気がします。 前半に上手くちりばめられていた要素が、殆ど後半に活きなかったような気がします。 終わりを急いだのでしょうか。 前半で引きつけられた分、余計に残念な気がします。
・「自分も全部読めなかったクチです。」
とにかく長い。無駄に長いと思われるストーリ。引き込まれるものが何もなく、1巻の終わりまで読んでも、登場人物の背景が綴られるだけの展開に限界がきてしまい、1巻の途中で挫折しました。 自分は『火車』も読めませんでした。
・「もう一度、人の気持ちの機微を感じたい」
相変わらず登場人物のそれぞれの立場での描写には、さすが著者のものであることが伺えます。これがいつも話を分かりやすくする理由の1つ。そして、犯人を追うにあたり、刑事とそして犯人たちの犯罪心理学での読み合い。この読みは、凄く深い。今一度この心理描写を読んでみたくなった。5冊でしたが、展開も早くいつのまにか読み終わる感じです。
登場人物の割には、シンプルに分かりやすく描かれている。実に見事。
・「全巻、読みたくなってしまいました。まだ五分の一なんて。」
かなりの長編なので読むのを遠ざけていましたが、思い切って一巻を読んでみました。
これは面白いです。次の頁がめくりたくて仕方なく、残りの頁数がどんどん少なくなっていくのが惜しいと思った本は久し振りです。
濃厚な人間描写と複雑な人間関係は宮部みゆきの真骨頂ですが、それに加えてのサスペンスとしての要素が見事です。たくさんの謎が散りばめられ、それらがどのように収束して結末へ向かっていくのかものすごく気になります。
あと四冊もあるなんて不思議な感じがするのですが、いったい物語はどう展開していくのでしょう?これから二巻を読んでみようと思います。
・「初宮部作品」
原稿用紙3551枚の超大作であるが,スリリングなストーリー展開により,宮部ワールドにすっかり引き込まれ,一気に読破してしまった.
宮部作品は初めてだったが,登場人物の豊かな心理描写,背景の細やかな描写,全編に散りばめられた謎を解く鍵,どれをとっても一流の作家であることが窺える.
本作品を通して,警察の思い込み捜査による冤罪,加害者よりもひどい仕打ちを受けてしまう被害者とその家族,といった現代社会のひずみを痛烈に批判している.
ただ,犯人の自白によって,真犯人が判明するという,結末には少し物足りなさを感じてしまった.
・「そりゃ、ベストセラーにもなるわ」
ベストセラーになり図書館では常に順番待ち。
評判は良くなかったが映画化もされ、ずっと読みたい読みたいと思いながら、ようやく読むことができました。
文庫版は5巻の長編ですが、次の展開が気になりグイグイと力強く引きつけられ1週間で読みきってしまいました。
もう脱帽です。大拍手を贈ります!!
・「この本、読んで良かった。後世に残る傑作です。」
二千ページを超える大作の完結巻です。あまりの面白さに、寝ずに読んでしまいました。読み終えた後は全身の力を抜かれました。魂を抜かれたかのよう。この本は、凄いです。
・「社会悪が引き起こす惨劇」
非常に長かったが、最後まで飽きずに楽しめた。第一に、やっぱり上手い。ひとつの事柄を色々な登場人物の側面から違った角度で丁寧に描き切る、そのテクニックは秀逸。最初は淡々とした群像小説なのかな、という印象を受けるが、それぞれのストーリーが徐々に交わり、そして重なり、ひとつに終結してゆくラストはとにかく圧巻の一言。そんなにうまく事が運ぶのか?と思わないでもないが、しかしそのマイナスを差し引いても有り余るお釣りがくる力作。
犯罪者の心理、被害者遺族の心理、取材する者、警察、その他第三者の心理、決して相容れることのない互いの主張とその苦しみ、心情をこれほどまでリアルに臆することなく突き詰めた作品は初めて読んだ。それぞれの傷を抱えながら、そして更に傷つけ合いながらも、正しい道を模索してゆこうと必死でもがく登場人物たちの姿に心をえぐられる。
犯罪そのものの惨劇、犯罪者心理の生々しい描写、それらは当然理解なんて域を超えているし、向かっ腹が立つ。しかし、実際に犯罪はこうやって起きるんだ・・・と、その点は否応なしに納得してしまうほど丁重に描かれていて、この人はやっぱり社会派ミステリーの秀逸な書き手であり語り手なんだな、と思わずにはいられなかった。十分なエンターテイメント性で楽しませてくれながらも、心に深いものを訴えてくる素晴らしい作品だと思う。
・「全部を読んで」
やはり長いですが、もし長くても長いだけの必要性があるなら良いと思うのです。ですが中盤で、もう既に亡くなった人の話を延々と読まされても、結局その人は何も出来ずに亡くなっているのです。そんなに詳しくこの部分を書く必要があるんでしょうか?読者はやり切れないモヤモヤを抱え込まされて、先に進むしかありません。その後にも更にボロボロになって死んで行く人もいますが、作者は全く救いの手を差し伸べません。さすがにここまではしないだろうと思いましたが、その人の死なんて、作品には大した部分ではなかったのでしょうね。ですが、作品中その親族達の事を考えると、大変気が重くなります。フィクションですが、そういう事まで考える読者もいるのです。ノンフィクションだとしたら仕方がないと思いますが、フィクションであるこの作品で、ここまで人を殺して作者が伝えたかった事がさっぱり分かりません。現実は厳しい?誰も他人は助けてくれない?人殺しは日常茶飯事だ?はっきり言って、宮部みゆきはこれ以降読む気が起こらなくなった作品です。
・「長編小説」
宮部さんの著書である「火車」を数年前に読み、濃厚な内容と緻密な文章に感動しました。
●Anniversary50 (アニバーサリーごじゅう) (カッパ・ノベルス)
・「歯ごたえあり」
50という数字をどう使うか?小説同士がしのぎを削る感じ。一作ごとに系統も違うしパワーあるし、私にとっては、一作読了ごとに息継ぎして、長く楽しむ本だった。
・「一巻が光なら、二巻は影。」
一巻で起こった出来事を、まったく逆に犯人の視点から追った内容でした。まるで一枚の絵を裏側から見ているようでとても興奮してまいました。こういう心憎い演出は好きです。しかし前半の人物描写がやや退屈であり、余計だと思う部分もありましたので星4つです。三巻はすぐに読みます。だってまだ犯人側からのお話が一巻の終わりに追いついていないんです。
・「現代社会がかかえる「闇」」
2002年度版このミス10 1位。 2001年文春ミステリーベスト10 1位。 第55回毎日出版文化賞特別賞第5回司馬遼太郎賞2001年芸術選奨文部科学大臣賞
「火車」「理由はいらない」とならぶ、宮部氏の代表作。個人的には、この三作品のなかで、一番好きな作品である。若い女性を狙った連続バラバラ殺人という猟奇的な事件、マスコミを利用した劇場型犯罪をメインに据え(作者独特の文体ゆえ、怖さはない)、犯人や被害者のみならず、被害者の家族、加害者の家族、事件を報道する側等の視点から作品を展開している。単なる「謎解きの」ミステリーの枠に留まらず、現代社会がかかえる「闇」を描き出すことに成功しているところが、この作品が高く評価される所以だろう。
この事件から10年後の前畑滋子を主人公にしたスピンオフ作品が2005年夏から2006年夏に新聞に連載されており(新聞紙上のタイトルは「楽園」)出版が待たれるところである。
・「全巻の中で最も気持ちの悪い1冊」
第1巻では、巻き込まれた人々の視点から殺人事件が描かれましたが、第2、3巻では同じ事件が殺人犯の視点から描いています。第1巻は文句なしに素晴らしいものでしたが、第2、3巻は私の好きな前巻の登場人物が一切登場せず、延々いかれた連中の異常心理が描かれるので、途中で何度も投げ出したくなるほどに気持ち悪い。後から考えれば、事件の全体像や結末への流れは分かり易くなり、被害者たちへの理解にもつながるので、第2、3巻にも十分意味はあります。同じ事件を2度描くことへの批判もありますが、事件に巻き込まれ、人生を破壊される人たちと、凶悪事件を引き起こし、他人の人生を破壊する人でなしは、同じ土俵で描くべきではないでしょう。しかし、それらを差し引いても、第2、3巻はできる限り思い出したくない、本書の中で非常に嫌いな巻です。第2、3巻では、2人組の犯人のうち、従犯の男の内面を描いています。この男が殺人に手を染めるのは本巻の後半からですが、前半の歪み切った内面を見る限り、彼なら殺人にいつ手を染めてもおかしくはありません。優しさや思いやりなどかけらもなく、平然と人を騙し、傷つけ、利用する。少年時代のトラウマ等、確かに人格を歪ませる要素はありますが、それでもなぜこれほど心のない人間になったのか、理解できません。彼に理解など示すべきではないですし、宮部さんの文章も突き放すように冷淡なものです。ただ一つ理解できるのは、彼がとことん見下げた人間であることだけです。人間なら誰でも備えているはずの根本的な何かが、どうやらこの男には欠落しているようです。こういう最低の人間に限って、自尊心だけは強いものですが、彼の歪んだ自尊心を満たすように、パニックに陥った人々を描いた巻末も、平凡な語彙で見事に描かれてはいますが、その分後味が悪い。いずれにせよ第2巻は、本書の中で最も嫌いな一冊です。
・「これもまた本能の放つ警告だった」
一巻の最後に遺体で登場した人物達の生い立ち。 そして、連続殺人が起きるまでの経緯がえがかれています。 じわじわと危険な人物に変貌していく、この巻の主人公 その主人公の、ガールフレンドや家族達の姿。 殺された女の子や、女性達の様子などが主人公の視点で描写されている巻です。 さらわれた女性が心理的にいたぶられる様子が、恐ろしいものでした。
・「重たいテーマにもかかわらず」
グイグイと読ませるんですよね、この本。
・「一気に読んでしまいました」
三巻では犯人側からの出来事が完結し、ようやく一巻の終わりに追い付きます。犯人が狂気に駆り立てられる描写がとてもよく描かれており、続きが知りたくて一気に読んでしまいました。四巻での新たな展開がとても楽しみです。
・「宮部氏の代表作」
2002年度版このミス10 1位。 2001年文春ミステリーベスト10 1位。 第55回毎日出版文化賞特別賞第5回司馬遼太郎賞2001年芸術選奨文部科学大臣賞
・「虐げられ続けた人間が持つ強さや優しさがいつまでも心に残る1冊」
第1巻の巻末でわずかに描かれた、犯人と思われる若者2人の事故死。2人のうち高井和明が無実であることは、第2巻の前半で既に分かっています。ではなぜ彼が栗橋とあのような形で、一緒に死ぬことになったのか、本巻ではそれらが全て明かされます。第2巻では、事件の従犯である栗橋が、殺人に手を染める過程が描かれました。第3巻では、主犯のピースとともに快楽殺人を演出し、被害者遺族やマスコミにゲームを仕掛ける彼の内面が描かれます。被害者や遺族の気持ちを弄んで人殺しに耽る2人組の卑劣なやり口は勿論、第2巻同様延々と描かれる殺人鬼の病的な内面も、宮部さんの文章が巧い分尚更気持ちが悪い。無実の人間が巧妙な罠に嵌められる過程にも吐き気を覚えますし、本巻も第2巻同様、本書の中で私が嫌いな巻の1つ。しかし第2巻と違い、高井和明の内面の描写が盛り込まれた分、本巻には心に強く残る場面が数多くあります。表面的には鈍重でひ弱に見える和明が、巻末で見せる意志の強さ。彼の必死の訴えは、連続殺人に耽るピースや栗橋の傲慢さを、木端微塵に粉砕する力を持っています。巻末では和明の生い立ちも描かれますが、虐げられ、苦しめられ続けた人間が、その過程で優しさや強さを培う描写は、外見では判断できない人間の本質を見事に捉えており、それを活き活きと描き切る宮部さんの文章の真髄が感じられます。犯行を止めさせようと、和明が涙を流しながら栗橋に懇願する場面、炎上しながら車が転落する場面、死ぬ前に2人の頭を駆け巡る無数の思い出。抑えた筆致で描かれる些細な1つ1つの描写が、今も私の心に焼き付いています。恐らく一生忘れられない描写だと思います。巻末までの経緯が非常に気分の悪い1冊ですが、最期まで虐げられながらも懸命に生き続けた和明の哀しい姿が印象的だったので、前巻より評価を上げたいと思います。
・「社会が求めてるのは真実だの真心だのなんて安っぽいものじゃなくて、極上のストーリーなんだ。」
友人の栗橋浩美に疑いをかける高井和明。妹の高井由美子は、兄の不審な行動に疑問を持ち始め、探りを入れ始めますが…。 2巻から続きになっています。 犯人達の行動と被害を受けた女性達のこと、そして与えた被害なども詳しく描かれています。 この巻の最後 高井和明が犯人達に対して言う言葉が、圧巻でした。
・「面白いが、まだ先は長いか・・・」
確かに読み始めると止まらなくなるくらい面白いのだけれど、やはり冗長的な所は否めないですね。個人的にはこの巻のラストに明らかにされるある事実は、かなりショックで、これはさすが宮部みゆきと感じましたが、そこまでにたどり着くのが長いですねえ。しかしこの本は夜中に読むと、夢に出てくるかもしれないから気をつけたほうがいいかもしれません。描写がリアルなところがかなりあります。この巻ではある男性2人の間のやりとりが中心ですが、なかなか読み応えがあります。この巻を読み終えるとかなり色々なことがわかってきます。がんばって読みましょう。
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