ACP 内科医のための「こころの診かた」 ここから始める!あなたの心療 (詳細)
Robert K.(著), M.D. Schneider(著), James L.(著), M.D. Levenson(著), 井出 広幸(翻訳), 内藤 宏(翻訳), PIPC研究会(翻訳)
「自殺傾向についての章が秀逸」「精神科医以外の医師が精神疾患を学ぶには最適」
心療内科を訪ねて―心が痛み、心が治す (新潮文庫) (詳細)
夏樹 静子(著)
「心の痛みを治すために大切な本」「心療内科の現状に失望」「心療内科の患者さんへのインタビューをまとめたもの」「通院する心療内科を選ぶ参考となる」「たんねんに取材されています」
精神症状の把握と理解 (精神医学の知と技) (詳細)
原田 憲一(著)
自分で治す心身症12のヒント―心療内科へ行く前に読む本 (詳細)
高橋 進(著)
「対人関係の考え方の部分がよい。」「大いに役立ちました。」
実践 漢方医学―精神科医・心療内科医のために (詳細)
山田 和男(著), 神庭 重信(著)
これでスッキリ!ハーブの心療内科―疲れてうんざりしたときは、ハーブで元気になってみない? (詳細)
太田 光代(著)
「やっぱり太田の奥さん」
専門医がやさしく語るはじめての精神医学 (詳細)
渡辺 雅幸(著)
心療内科 (中公新書 (29)) (詳細)
池見 酉次郎(著)
「今や古典的名著」「良書」「心療内科の啓蒙書」「初心忘るるべからず」「時代の風」
心療内科 (続) (中公新書 (346)) (詳細)
池見 酉次郎(著)
新版TEG 解説とエゴグラム・パターン (詳細)
東京大学医学部心療内科TEG研究会(編集)
●ACP 内科医のための「こころの診かた」 ここから始める!あなたの心療
・「自殺傾向についての章が秀逸」
第二章では、自殺傾向の取り扱い方が説明される。
内科医は胸痛の患者すべてを血栓溶解療法のために(日本的には、心カテのために)救急室に送るべきでないように、希死念慮をもった患者のすべてを精神科救急へ入院させるために送るべきではない。どのような症例においても、胸痛または自殺傾向を有する患者を、きちんと評価できる知識とスキルが内科医には必要である。
臨床における目標は、自殺の危険を完全に評価することであり、自殺を予知することではない。
目から鱗が落ちました。この章のためだけに買ってもよい本です。
・「精神科医以外の医師が精神疾患を学ぶには最適」
精神疾患をM(気分障害)A(不安障害)S(物質関連障害)P(精神病群)O(器質性その他)という5つに分けているので、わかりやすいと感じました。とくに私は専門が整形外科なのでDSMIVは、どうしてもとっつきにくかったのですが、MASPOなら臨床にも応用できそうだと思いました。精神科医以外の医師が精神疾患を学ぶには最適の書でしょう。
・「心の痛みを治すために大切な本」
心療内科や心身症の症例について14人の患者をインタビューしその発症の原因、家族関係、その後などについて丹念にルポしたものです。普通ですと、興味本位になったり、覗き見趣味的な扱いがあるのですが、夏樹静子さんが患者をしっかりと受け止め、その心の闇を浮かび上がらせていく中で、気付くことが出てきます。その過程において、症状に心当たりがあったり、関心の深い読者を満足させることになります。心が痛み、心が治す、という副題はその通りでした。
作者自身が冒頭の出光静子(54歳)として登場しています。原因不明の腰痛が実は作者の長年の執筆のストレスからくるものであり、断筆や休養することを前提に断食に入り、治療を試みているうちに症状がよくなっていきます。結果的に直ったあと、また書く仕事に復帰できたという体験から、同様の症状で悩んでいる人に光明を与えるような気持ちで生み出されたのが本書です。
登場する人々の症状は千差万別で、皆さん結構重症ですから、読み続けるのが辛くなる時もあります。それだけ患者の苦しみは壮絶なわけで、心の奥底に潜む要因が身体に悪さをしているのに気付くまで時間がかかっています。心と身体は不思議なメカニズムでなりたっています。あとがきに「症例の数だけ人生がある」というまとめは秀逸ですし、その通りだと思いました。
九州大学医学部心療内科教授の久保千春氏が解説を書いています。著者の謝辞の中で登場する医学関係者のトップに書かれている方で、本書の成立にも貢献されています。
心療内科という領域を知っているようで正確に知らないので、解説でその内容について触れられていたのは有難かったです。このような症状に悩む人々にとってはその治療すべき対象が明確になったのではと思います。
・「心療内科の現状に失望」
取材もよくされており、リアルな心療内科の”今”がわかる良書だと思う。心身医学がベースにある心療内科は、心と体は別物として考える現代医療にとっては異例の科である。
が、正直、私はこの本を読んでショックだった。多くの人が、専門家にになんとかしてもらおうという依存的な態度でいること。自分の身体をモノのようにしか扱えない人達。手術でなんども体を切ったり、パーツを取り替えたり。人間の身体イメージはここまでモノ化してしまってるのか・・・。機械を直すのも有機体を治すのも同じように考えてしまう。生命の通わない身体のイメージが根強く定着しているとすれば、これは時代・文化の病である。
認知行動療法は(有効なアプローチではあるが)、言語という”道具”を使って、自分の思考を”操作”する。バイオフィードバック・・、機械を通さなくては自分の体の内側からの微かな感覚を感じられないのか。自律訓練法の無機的な温かみのない指示。薬物療法も患者を依存させる。副作用の危険も大きい。(有用な場合もあるが)心療内科で行われている治療法は、人間に備わる”自然治癒力”の存在を無視してしまっているのだ。
この分野に関しては現代医療より、ひと昔前の野口整体や江戸時代から広く行われてきた白隠禅師の健康法、禅、さらにさかのぼりシャーマニズムに共通するような、『生命体が本来もっている力』を最大限に活かす療法のほうが人間らしく自然であり、理想的であると感じられた。最新の治療法や薬より、温故知新、昔からの人間の知恵の集大成のほうが一枚上手ということもある。
どんな治療をしても最後には「機」が熟して解決したという、一文があり、そこが妙に印象的だった。
合わせて、斉藤 学『家族パラドクス』を読むといいかもしれない。大平 健『診療室にきた赤ずきん』も面白い。
・「心療内科の患者さんへのインタビューをまとめたもの」
著者の詳細な腰痛闘病記「椅子が怖い」の後、心療内科で取材した患者さんたちの記録が短編のように並んでいます。本書により、心療内科の守備範囲がわかるという意味で、心療内科のよい入門書になっていると感じます。たぶん典型的な症状が書かれていて、みなさん快方に向かわれているか全快された方達ばかりですが、それぞれに壮絶な体験が書かれています。
本書のあとで、「椅子が怖い」を読み、こころを奪われました。2冊合わせて読むことで、新しい世界が開けた感じがします。さらに、池見著「診療内科」という中公新書を読みましたが、内容として古い中公新書よりも本書の方が読みやすかったです(池見著で心療内科の心意気はわかりましたが)。
・「通院する心療内科を選ぶ参考となる」
現在私も心身症と思われる症状を抱えており、心療内科には通院しつつも回復の兆しがあまり感じられなかったので、心療内科で本当に心身症が治ったという事例を見たくて購入しました。
読んだ感想としては、他にもそうおっしゃる方がおられるように、現存の殆どの心療内科では不十分な治療が行われているのではないか?ということです。確かにこの本でも主に投薬で治癒された方もおられましたが、著者や他数名の心身症は入院して絶食療法、森田療法、箱庭療法などといった様々な行動的治療法をされてようやく治癒に至っています。現存する心療内科の殆どは病床のないクリニックで、そういった入院が必要な治療が出来るはずもなく、また病床があっても絶食療法などを行っていない場合が多いと思います。
ネットが発達したおかげで私は絶食療法を行っている病院を発見することは出来ましたが、やはりお金がかかりますし予後も診てもらわないといけないので遠方は難しいと思い、地元の心療内科に通いました。医師によって治療の仕方が「本当に」全然違うので、評判を聞いたり、数件通ってみて診断名、治療法、薬の作用、副作用が分かりやすい所に決めて通い続けました。肩こりや頭の関節がボキッと鳴る、歯茎の違和感などの診断名は「強迫性障害」による「セネストパチー」というものでした。心身症の一種らしいです。
約二年ほどSSRIという薬物の治療を続けて少しは良くなったのですが、まだ7割以上は症状が残っています。治すには神経伝達物質のセロトニンを増やす事が重要らしいのですが、これは覚醒時に分泌が盛んらしく、いかに日中起きて運動しているかが重要になります。抗鬱剤は非常に強い眠気を誘うため昼間眠たくなったり、夜眠れなくなったりして生活リズムが乱れてしまい本末転倒になっているように思いました。寝起きも非常に悪く、朝から仕事に行くのが苦痛になりました。またSSRIを飲み続けると、睡眠薬がないと夜に眠れなくなるのですが、睡眠薬は非常に強い食欲を招くためかなり太ってしまいました。
現在はまた病院を変え、薬はリフレックスという新薬を服用しております。心療内科で薬物治療が奏功する場合もあるかもしれませんが、仕事などがストレスになっている場合はそれをしながらだと改善はなかなか難しいようです。
・「たんねんに取材されています」
著者自身の体験から、自ら心療内科に行ってさまざまな症例を取材しているだけに説得力もあります。腰痛や肩こりなどが精神的なものから来るというケースが丹念に取材して書かれています。つい無理をしてしまう人などは読んでほしいと思います。
・「対人関係の考え方の部分がよい。」
中で対人関係を楽にするために三つの項目が数ページですが描かれています。この部分を読んで本当にすっきりしました。この部分だけでも読む価値がありと私は思いました。それ以外の部分では、一般的な感じで読み進みましたが、分かりやすい部分と難しい用語の部分があって用語説明がもう少しあればと思いました。
・「大いに役立ちました。」
心療内科とは、何をする科?から始まって、様々な症例を上げた上で、(あくまでも、そこで取り上げた患者を例にしてだけれども)その解決方法までが、語られている。例として挙げられているもの。パニック障害、心因性嘔吐、過敏性症候群、仮面うつ病、不眠症、過食症拒食症、過呼吸症候群、心因性頻尿、緊張性頭痛と肩こりでの吐気めまい、起立性低血圧、胃潰瘍胃炎、社会不安障害
そのうえで、一般的には、心身症を、どう理解し、どう立ち向かっていくか。「12のヒント」として、理解のきっかけになりそうな初心者向けの解説がある。
風邪や歯の痛みと異なり、「心身症」と言われても、なかなか理解できない者は多い。
もう一生治らないのではないかと不安の渦のなかに居た私にとって、「心身症の中身を見せてくれた」という意味で、一番嬉しかった。
最後に書かれた心身症克服体験記には、大いに励まされた。
心身症と神経症の区別も知りたかった私は、その点が少し残念。
●これでスッキリ!ハーブの心療内科―疲れてうんざりしたときは、ハーブで元気になってみない?
・「やっぱり太田の奥さん」
ラジオの紹介で気になり、買いました。ラジオによると爆笑問題の太田氏の奥さんがはちゃめちゃな感じがおもしろく、随所にハーブの効用が記載されており、楽しい本であるとのこと。そのままです。ハーブ好きには少し物足りないかもしれませんが、爆笑問題が好きな人にはよいです。男性が楽しんで読めるハーブの本です。女性も結構たのしめるのでは?五月女ケイコ氏、甘粕りり子氏等同様にいっしょに楽しく読めました。
・「今や古典的名著」
著者の池見酉次郎氏は、日本で初めての心療内科(九州大学内)の開設に携わった、創始者と呼べる存在。40代の私は中学生の頃、図書館でこの本を読み、深い印象を残していましたが、この数年の間にパニック障害を発症し、「心療内科」という書名を手がかりに探したところ、再版を重ね、78版となった本書を購入することができました。
「パニック障害」という言葉はもちろん本書には出てきませんが、後年これに該当することとなる症例も載っており、自分の罹患した疾病の正体を本書で確認することができました。
内容的に古典と呼ぶべきものでしょう。「心療内科」とは何か、その基本的理解のため、専門家を志す方や、私のように「パニック障害」に罹患した方に読んでもらいたい名著です。
・「良書」
心療内科を将来、専門にしてみようとしている人にとって、心療内科の創始者とも言える 池見 酉次郎先生の書かれたこの本は、現場の雰囲気を知るには好いと思います。新書ですので、それほど時間は取らないと思います。
・「心療内科の啓蒙書」
一読、心療内科ってすごい、自分もやってみたいと思った。文章はこなれており難しい用語は説明しながら使われている。提示される症例も印象深くて著者の説明がピタリと来る。最近の動向はこの本では分からないけど、入門書としては最適じゃないでしょうか。
・「初心忘るるべからず」
紹介されている症例を見れば、それだけで現行の心療内科医療とは掛け離れていることが、医療の素人である読者であってもわかるであろう。患者を自宅に住まわせ、共同生活をする、という医療はさすがに実行不可能である。逆に、この時代であっても池見先生が実行できた、ということはスゴいことである。皮肉ではなく心から感嘆を惜しまない。 残念ながら今の心療内科の動向は、bio-physio-socio-medicineという、臨床を離れた基礎的研究の方向へ関心がシフトしてしまっている。実際の臨床ではカウンセリングという本来のあり方よりも、SSRI(選択的セロトニン再吸収阻害薬、副作用の少ない抗うつ剤)や精神安定剤によって薬漬け状態にあるのが現状だ。それは精神療法に対して極端に低い保険点数しか与えないという保険行政にも責任の一端はある。 むしろ、本書は一般読者にではなく、心療内科専門医に初心を思い起こして頂くために存在し続ける価値がある本なのかもしれない。
・「時代の風」
初版は1963年。 心身医学について、心療内科について、できたばかりのそれらがいかに画期的であるか、華々しく宣伝するかのような筆致である。 紹介されている疾病の名称や概念の面でも、具体的な事例の面でも、隔世の感が否めない。 熱意に溢れた当時の雰囲気が閉じ込められている、いまや歴史的な資料である。
これだけの時間が経つと、心療内科医も世代交代が進んでいると思われる。 現在および将来の心療内科なるものを考えるとき、かつての姿を振り返ることで得られる知見もあるだろう。
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