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▼三田誠広:人気ランキング

いちご同盟 (集英社文庫)いちご同盟 (集英社文庫) (詳細)
三田 誠広(著)

「中学生ぐらいの時に国語の教科書で初見。」「悲しくも甘い後味のする青春小説」「15才の人生、生活、命」「「生きる」ということ」「生きる勇気。意味。」


深くておいしい小説の書き方―ワセダ大学小説教室 (集英社文庫)深くておいしい小説の書き方―ワセダ大学小説教室 (集英社文庫) (詳細)
三田 誠広(著)

「深く、すばらしい内容です。」「文学が何なのかを感じられる」「とても楽しい読み物でした!」「ためになる。」「上級者向きです」


書く前に読もう超明解文学史―ワセダ大学小説教室 (集英社文庫)書く前に読もう超明解文学史―ワセダ大学小説教室 (集英社文庫) (詳細)
三田 誠広(著)

「書きたい人にも読みたい人にも役立つ内容」「ブックガイドとしてもお薦め!」「わかりやすい現代日本文学史」「文学史としては明解な解説が面白い」「書かなくても読もう」


堺屋太一の青春と70年万博堺屋太一の青春と70年万博 (詳細)
三田誠広(著)

「面白いです」「堺屋太一を創った人」「堺屋氏の情熱」


プロを目指す文章術プロを目指す文章術 (詳細)
三田 誠広(著)

「三田さんの小説教室の最新刊。」


天気の好い日は小説を書こう―ワセダ大学小説教室 (集英社文庫)天気の好い日は小説を書こう―ワセダ大学小説教室 (集英社文庫) (詳細)
三田 誠広(著)

「文学部の講義を受けてみたい」「下世話すぎ!」「面白い講義。」「おきらく文学論だけど、書いていることは正論」「なんというか・・・」


アインシュタインの謎を解く 誰もがわかる相対性理論 (PHP文庫)アインシュタインの謎を解く 誰もがわかる相対性理論 (PHP文庫) (詳細)
三田 誠広(著)

「物理の世界へと導いてくれた本」「教えることが本当にうまい、三田の近代科学解説書」


謎の空海―誰もがわかる空海入門謎の空海―誰もがわかる空海入門 (詳細)
三田 誠広(著)

「空海、その謎と真のさび分け」


僕って何 (角川文庫)僕って何 (角川文庫) (詳細)
三田 誠広(著)

「現代の「三四郎」(漱石)を書いてみたのか、私小説「僕って何」」「自己のアイデンティティーは、硬く保ちにくいのが人間」「日本の「左翼」のアホらしさを笑ふ為に」「僕って……ほんと何でしょう?」


目で見るものと心で見るもの目で見るものと心で見るもの (詳細)
谷川 俊太郎(著), 池田 晶子(著), 三田 誠広(著)


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▼クチコミ情報

いちご同盟 (集英社文庫)

・「中学生ぐらいの時に国語の教科書で初見。
一通り全部読んだのは最近になって。

・「悲しくも甘い後味のする青春小説
とても良い小説。読後にしばらく余韻が続きます。以下、3つの観点から本書をレビューします。

◆青春小説直美と良一、徹也の関係がむず痒いような、少し痛いような、でもほんのり甘い部分のある青春小説である。良一、徹也の二人ともが直美に強い想いを寄せており、直美も二人に対して想いを寄せている。良一、徹也の関係は恋敵のようでもあり、同じ気持ちを共有する親友のようでもある。一言で形容しがたいこの関係を徹也は「おれたちは十五歳だから、一五(いちご)同盟だ。」と定義した。

◆死生観この小説の根底にあるテーマは、「何のために生きているのだろうか」というところにある。このテーマは、答えのない問いかけの一つである。直美の生命が失われていく中、直美・良一・徹也(直美の父母・その他の人々もそうだろう)は痛切にこの問いかけにさらされる。直美の生は何だったのだろうか、自分の生はなんなのだろうか、と。

◆秀逸な描写とても描写が秀逸で物語の世界にすっと溶け込んでいける。徹也の野球の描写、良一のピアノ演奏の描写が特に秀逸。緊張感や葛藤が非常によく伝わってくる。

・「15才の人生、生活、命
あぁ、なんともせつなくもどかしい。苦しいほどに純で、人生を見つめる15才の若者たち。

・「「生きる」ということ
最後はかなり淡泊ですらりとした終わり方ですが、終盤の随所で感動します。自殺を考える健康な少年と、自殺さえ出来ない余命わずかな少女。そしてその幼なじみの少年。

汚れなき、美しい三角関係とでもいうのでしょうか。物語として非常に上手い構成になっていますし、あらゆる要素が詰め込まれている気がします。教育問題、親の子に対する深い愛情、生と死、恋愛関係…

これは、死ぬ前に一度は読まなきゃ損です。

・「生きる勇気。意味。
目標があるけど、なかなか上手くいかなくて、将来について不安に思ったり悩んだり、このまま消えてしまいたい、と思ったり。そんな時に読んだら共感できる部分があったり、力づけられたりして、号泣でした。辛いことがあっても、生きていけるのだから生きていかなくちゃいけない。読むタイミングというのが本当に大事なのかな、と思いました。

いちご同盟 (集英社文庫) (詳細)

深くておいしい小説の書き方―ワセダ大学小説教室 (集英社文庫)

・「深く、すばらしい内容です。
実存主義と構造主義のアウフブーヘン・・・、ベートーベンの「英雄」でドストエフスキーの作品を解説・・・。すばらしい内容でした。How toというのではなくて、文学に何ができるのかをしっかり考えたいひと向けです。易しい内容ではありませんが、読む価値は絶対にあると思います。

・「文学が何なのかを感じられる
芥川賞作家・三田誠広のワセダ大学小説講義録シリーズ第二弾。正直、第一弾の半分のページは、当り前の内容で得られるものが少なかった。

だけど、この第二弾は発見が多く、文学史と文学作品を材料にして、文学とは何なのかを自然に感じさせてくれた。

特に感銘を受けたのは、『「神なき時代」を先取りした男』の項目にあるドストエフスキーの『罪と罰』についての説明。神様の存在を人が信じなくなったら、どうなるのか。きっと、他人が見てないところで、良いことなんてしない。無宗教の自分はそんなこと考えたことなかったけど、今の社会をそのまま表している気がした。。

・「とても楽しい読み物でした!
この本を読むと、今までとは違った観点から本が読めるようになると思いました。小説家や、将来の小説家たちが、どんなことを考えて、書いているのかが見えてきます。ワセダ大学での講義内容をそのまま本にしているので、会話調で、自分も講義を受けているようで、楽しいです。いわゆるハウツーものではありませんが、逆に、文学についてあまり知識の無い私にも、とてもわかりやすく、楽しくよめました。

・「ためになる。
著者は純文学畑の人で、引用される作品もドストエフスキーや大江健三郎など一般的には敬遠されやすい作家達の名前が並ぶ。また文学だけではなく、哲学に関する記述も多い(純文学の作家にとって、哲学は創作のバックグラウンドになるようだ)。だがエンタメ系の作家志望者も読んでおいて、損はないと思う。読んで面白いというにとどまらず、奥行きのある作品を書くヒントを与えてくれそうだからだ。でも「罪と罰」がキオスクで売られる時代は永遠に来ないかも知れないなあ。

・「上級者向きです
この本では、「実存と構造」、「対立」などの観念を中心に、小説の方法論について解説してあります。従って、出てくる用語なども専門的で難しいものが多いです。

最終章の「新人賞応募のコツと諸注意」は、今すぐ小説を書きたい人にも役立つ内容ですが、他の章はどちらかといえば学問としての文学に取り組んでいる人向け、または既に小説を書いている人向けという印象です。

時間がある方におすすめです。

深くておいしい小説の書き方―ワセダ大学小説教室 (集英社文庫) (詳細)

書く前に読もう超明解文学史―ワセダ大学小説教室 (集英社文庫)

・「書きたい人にも読みたい人にも役立つ内容
高校時代に使っていた文学史のテキストは人物の名前の羅列ばかりで、開いただけで嫌になった記憶がありますが、この本は講義形式で、当時の社会背景なども踏まえてわかりやすく解説してありますので、予想以上に面白かったです。

もともと、過去の名作を読んでみたくなったのでこの本を購入したのですが、読む作品をしぼる上で、大変参考になりそうです。今度は、それぞれの作品を読みながら解説を読み直してみようと思います。

小説を書きたい人だけでなく、ただ近・現代の代表的な作品を読んでみたい人にもおすすめです。

・「ブックガイドとしてもお薦め!
著者が早稲田大学で行っている小説を書くための講義をまとめたもの。「明解」とのタイトルに違わず、明治以降の日本文学の流れが非常に判り易く解説されている。自然主義の受容を起源として始まった日本近代文学は、私小説的な小説の発展を中心に歴史を重ねる。戦後、実存主義などの力を借りながら、大江健三郎、中上健次ら「横綱級」小説家を得て現在に至る(1990年代中頃までの主要な作家までをフォローしている)。非常に判りやすい理由の一つは、言及している作家に対する文学史的評価を著者が極めて単純に行っているためだろう。本書を読めば、文学史的意味においてどのような作品がどのような理由で重要なのかが少なくとも判り、そして作品を読みたくなる。私は元々「日本文学盛衰史」(高橋源一郎著)の予習教材として本書を読んだのだが、その目的にはやや荷が重かったようだ。しかし、今後の読むべき作品を選ぶ視野を得ただけでも、望外の収穫だった。

・「わかりやすい現代日本文学史
近代・現代の日本文学史について書かれた本です。特に第二次世界大戦後の現代文学に重点がおかれており、主要な作家を網羅しています。現在活躍している作家が、どのような「世代」に属し、どのような作品を書いているかが簡潔明解に解説されています。

大学での講義がベースになっているため、わかりやすくかつ読んで面白い構成になっており、初学者のための現代文学史解説書としても役立つでしょうし、これから現代日本文学を読んでみようという人の読書ガイドとしても好適だと思います。

・「文学史としては明解な解説が面白い
日本文学史をひもときながら、次世代の文学がどう有るべきかを予見し、小説家になろうとする人に助言を与えようとしている。つまり、どのような形式の小説が今後の主流になるかを考察し、それを薦めている。

本格的に文学を考えて小説家になろうとする片には、一考に価する内容だと思う。文学史としては明解な解説が為されて面白いが、一般の読者が興味を持てるかどうかはわからない。

・「書かなくても読もう
小説を書きたい人のための書き方講座、ということに一応はなっていますが、そんなことには全く興味がない人にもおすすめです。文学史と言えばたいして説明もされずただただ暗記させられた、という人が多いのではないでしょうか。この本に関してはそのようなことはありません。なぜその時期にその作品が書かれたのか、社会的状況との因果関係から三田さんが語ってくれ、読み物としての面白さがあります。また、当然の事ながら、たくさんの作家・作品が紹介されるので、新しい本との出会いになること間違いなし。ただ、講義の再現ということで、まさに「語る」スタイルなのですが、そのあたりで好き嫌いが分かれてしまうかもしれません。特に受験生は学参の『実況中継』シリーズを連想するかも。何はともあれ一読を。読めば必ず読んで良かったと思うはずです。

書く前に読もう超明解文学史―ワセダ大学小説教室 (集英社文庫) (詳細)

堺屋太一の青春と70年万博

・「面白いです
私が生まれる前に行われた大阪万博。今でもファンの多いこの万博の成功の裏には様々な出会い、エピソードが残されています。第2章で紹介されているベートさんという外国人の女性は、偶然堺屋さんが都電の中で出会い、そしてその後の運命を大きく変えることになる。このベートさんという方は本を読めば分かりますが、とにかく金銭感覚がすごくて、この文章の中からでも勉強させられることがあります。そして影響を受けた堺屋さんはその後だれもが思いつかなかった大阪での万博、これをたった一人で始めるという途方もない計画を少しづつ実現し、とうとう開催してしまった。願えば叶うと思い知らされたとても元気になる本だと思います。本を読まない私でも一気に読み終えてしまいました。

・「堺屋太一を創った人
堺屋太一氏は小説家、元経済企画庁長官、評論家と様々な側面を持っているが、1970年の日本万国博覧会開催を作った人でもあった。本書では「団塊の世代」を世に問うた頃までの堺屋氏の行動や時代背景を描いている。自分が印象を強くもったのはベートさんというドイツの女性だ。彼女は常に時代の5歩も6歩も先を読んで投資活動をしていき、のちには石油ショックを見抜き、数年前までもてはやされていたデリバティブを取り入れるなど、20年以上も時代に先んじることになる。そのために彼女は恐れずにリスクをとっていくが、その背景には父親がゲシュタポの司令官として戦後の裁判で処刑されるという、彼女にとっての大きな不幸が影響しているだろう。反面、堺屋氏はそのような不幸を背負ってはいないが、時代を読む目とごく自然な気持ちでリスクをとっていく姿勢の両方をベートさんから学んだであろう。時代に翻弄されながらも、やがては時代を乗り越えていったベートさんの生き方が自分には新鮮であった。(ベートさんの最晩年と死後はもっと劇的だ。ぜひご一読を)

・「堺屋氏の情熱
多くの人の反対に遭いながら、万博実現に向けてたった一人で奔走し、ついには6400万人を動かしたのですから、彼の視点、彼の行動力には脱帽です。

堺屋太一の青春と70年万博 (詳細)

プロを目指す文章術

・「三田さんの小説教室の最新刊。
『天気の好い日は〜』『深くておいしい〜』『こころに効く〜』の前著3冊と内容が60%(以上?)かぶっているように感じた。かぶってはいるが、3冊のポイントがまとめられ、整理して書かれてあるので、これまでの復習として読むにはいいかもしれない。

プロを目指す文章術 (詳細)

天気の好い日は小説を書こう―ワセダ大学小説教室 (集英社文庫)

・「文学部の講義を受けてみたい
僕は音楽大学に通っていたので、一般的な大学でどのような講義が行われているのか、殆ど知らない。しかし、本好きのぼくにとて、文学部の講義はどのような事を行っているのか、非常に興味があった。  この本の内容には、賛否両論いろいろあるだろう。ギャグはつまらないし、他者の作品批判は気分を悪くさせられるし、男尊女卑の発言も不快だ。けど、それらをひっくるめて、大学の講義というものはこういうものなのかという事が、知ることができた。これだけでも、充分、読むのに値する本だと思う。

・「下世話すぎ!
内容はともかく、著者の人柄に嫌悪感を覚え、途中で放り出してしまいました。学生相手に面白い授業をしようとしているのは分かるけれど、しょうもない冗談とかシモネタ(?)ばっかりで、「アンタ大学生をバカにしてるんちゃう?!」って思う事多々。極めつけは面白い私小説のネタ(男女別)。女子なら『処○喪失』男子なら『初イ○ポ』って・・・。芥川賞作家かなんか知らんけど、ただのセクハラ・アカハラ親父か?まぁ、少し古い本なので、当時はOKだったのかもしれないけど、大学での文学教室、というイメージには程遠い現実。あと、(笑)の連発に寒気が走りました。根暗解消のためにワザとやってんのはわかるけど、キモ〜っ!

・「面白い講義。
ときに笑いながら、ときに頷きながら、講義室に座っているような気持ちで読んだ。

・「おきらく文学論だけど、書いていることは正論
芥川賞作家・三田誠広のワセダ大学小説講義録シリーズ第一弾。

自分的には、ちょいと物足りない感じだけど、“書き手”という視点から、文学をとらえたことがない人にはおすすめ。

小説って、読むのも面白いけど、書くのはもっと面白いんだろうな。趣味でいいから始めてみたいな。

タイトル通り、天気の好い日は小説が書きたくなる内容です。

特に好きな項目は、小説に小道具を用いるという話で、作家 三浦哲郎氏の作品『拳銃』の紹介には涙がこぼれました。心の中に抱くどうしようもない葛藤。それが文学の種になるんだなと思いました。

著者の三田さんは、作品の紹介がうまいというか、自分が本当に愛し、感動した作品を紹介してくれているので、簡単な紹介なのに「ぜひ読みたいっ!」と思わせてくれます。

ただ、個人的には第二弾の『深くておいしい小説の書き方』がお勧め。

・「なんというか・・・
下品で最低と思いたくなる文言が多々。伝統を重んじながら、例を出してくるのはハリウッドや西洋古典。なぜ、評価がこんなに高いのか首をかしげる。

天気の好い日は小説を書こう―ワセダ大学小説教室 (集英社文庫) (詳細)

アインシュタインの謎を解く 誰もがわかる相対性理論 (PHP文庫)

・「物理の世界へと導いてくれた本
かつてさほど物理学には興味は無かったけど、タイトルに引かれてなんとなく購入。中学や高校の頃にこの本に出会っていたのなら、きっと物理学者を目指したことだろう。物理って面い!と感じ、物理学への扉を開かせてくれた一冊だった。本当にもっと早くこの本に出会いたかった。

本書の書き出し部分に「お金の儲け方を知っていれば普段の生活に役立つが、相対性理論などを知っていても役立たない。はっきり言ってお金儲けなどはどうでもいいから、宇宙の謎について考える時間を大切にしたい読者に私は語りかけたいと思う」とある。そんな一人であった私(お金儲けの話しにも興味ありますが…)は一気に物理学の世界に引き込まれていき、本も一気に読んでしまった。

タイトルは「アインシュタインの謎を解く」とありますが、アインシュタインのことだけが書かれているのではなく、ガリレオやニュートンから始まりマクスウェルなどの近代物理学者へと移行し、最後にアインシュタインの出番となる。この一連の流れが、また、面白いところです。

素粒子の世界から宇宙まで、読み始めると止まりません。何度も読み返してボロボロになりました。物理特有の数式や数字での説明ではないので素人にでも分かり易く解説してあります。たぶん、文章表現がうまいのだと思います。

本棚に置いておくだけで、一目置かれ、あなたの教養度合がアップすること間違いなしですよ(笑)あまりの面白さに鳥肌が立つ思いで読んだように感じます。

・「教えることが本当にうまい、三田の近代科学解説書
“知性への憧憬者”であり、物理学の素人、三田誠広がアインシュタインを中心とした近代科学の存在論、認識論を紹介しながら、宇宙とは何かを問うた本。「アインシュタインの伝記ではなく、人類の知性の歴史」を語る。数式も図解も用いないという野心的な試みである。小生も決して物理学に詳しいわけではなく、前半部分は小中学校の時の理科の実験などを思い出しながら読んだ。ガリレオ、ニュートン、アインシュタイン、マクスウェル、ハイゼンベルグ等を通し、近代科学の宇宙観・生命観を、完璧とはいえないが、あらあら理解することができた。その意味では三田の試みは成功しているといえるだろう。三田はこの本の結びで次のように語りかける。

「『私』こそが、この宇宙というドラマの主人公」「物理学は、どんな小説よりも面白いファンタジー。そのファンタジーの面白さを一人でも多くの人に知ってもらいたくて、わたしはこの本を書いた」

大切にとっておきたい一冊である。

アインシュタインの謎を解く 誰もがわかる相対性理論 (PHP文庫) (詳細)

謎の空海―誰もがわかる空海入門

・「空海、その謎と真のさび分け
 著者には「空海」という小説がある。想像力の産物である。本書は史実と推理を明確に区別して、謎の人物の全貌が実体としてとらえられるように展開している。 空海は謎の人物である。偉大な人物がどのようにして出現したのか、そのこと自体が謎であるが、さまざまな謎がある。 第一の謎は、長く中断されていた遣唐船が派遣され、空海は留学僧として乗船したことである。派遣されるのは、最初はとびきりの優等生最澄が行く予定であった。非合法の私度僧であった空海が行けたのがなぜか。短期間の研修、受戒で特別扱いされたのは謎である。十八歳で大学に入り、中退して三十歳を過ぎて遣唐使船に乗りこむまでの十年間、どこで何をしていたのか、という謎でもある。 もっと大きな謎もある。唐の都長安で秘宝密教が日本という後進国に伝授されたことは、ありえないことであり、奇蹟としか言いようがない。更に驚くべきことがある。最澄には還学僧という資格が与えられた。空海は留学僧であるから二十年は滞在しなければならないところ二年で帰国しているのも謎である。留守中に桓武天皇と伊予親王が亡くなっていた。 肝心の空海の功績…ただ恵果の密教を持ち帰っただけではない。膨大な仏教ほか思想書、空海独自の世界観がまた謎なのである。 これらの謎は多くの学者・宗教者によって解明を進めてきたが、いまだ謎である。推理したものは自分の書いた小説「空海」に描いていると宣伝している。 本書は小説ではなく、解説書で史実と推理をさび分けて述べている。「誰もがわかる空海入門」はサブタイトルとして、遠慮深くしているのだと思う。「謎(に満ちた)の空海」にはひそかなる空海通の誇りを匂わせている。

謎の空海―誰もがわかる空海入門 (詳細)

僕って何 (角川文庫)

・「現代の「三四郎」(漱石)を書いてみたのか、私小説「僕って何」
三田誠広の本で売れているのは、この「僕って何」と「いちご同盟」くらいか。知名度の割にはその作品があまり知られてない作家である。

1948年生まれの著者より、10年以上若い世代がこれを読み終わっても、なぜこんな小説が芥川賞までとったのか理解できなくて、怪訝に思うだろう。時代の変遷とは恐ろしいものである。なにも説明がなければ、こんなありふれた男をなぜ描かねばならなかったのかまったく理解できない。

この作品を評価する前に、理解しておかなければいけないことが2つある。第一に、18歳にして「Mの世界」で文壇デビューした筆者がその後、大学生、サラリーマン時代を通じて、難解な哲学小説、(つまり必然的にこれは“自分とはなんぞや”というテーマになる。)を書こうとしていたこと。第二に、著者自身が学生であった頃はいわゆる“学園紛争”時代であり、この小説もその時代を背景にしており、これが発表された1977年頃は日本の文壇にはまだその名残が強く残っており、肩肘張った「男」像が時代の規範であったということ。

この二つを背景として、当時としては珍しい軟弱で世間知らずで、その上どことなくお坊っちゃん風の「僕」を主人公とすることにより、あの頃の社会を描写するとともに、タイトルの「僕って何」という哲学テーマをポップな形で提出したのがこの作品で、これが当時としては衝撃であったということなのである。

あとがきにあるように、文学者としての道を半ばあきらめざるを得ない状況にあった彼が、編集者に助けられてなんとかこの小説を作品として発表し、結果として芥川賞を受賞し、文筆家として創作活動を持続できるようになった。

三田としては、本当は、特定の時代にだけ通用する人間観ではなく、時代をも突き抜けるものを書きたかったのではないかと推測する。優秀な頭脳と豊かな教養をもった都会人の三田は、その世俗性のなさ故に損をしているのかもしれない。

・「自己のアイデンティティーは、硬く保ちにくいのが人間
 この話しは、青春の時期の成人とも未成年ともつかない立場の自己の心の喘ぎが書かれてるな、と思いました。 全共闘世代だって、全共闘自体がまとまったモノではなかったんですね。大学に入って、いやいやながら成り行きで、B派に所属してしまう『僕』。恋愛のほうが大事なのか、自分で決めて何派にも属さないという態度を公言することの方が大事なのか。 後半では、実母が学生運動の成り行きを心配して田舎から出てくる。結局、『僕』とは、親に心配され、経済的にも自立していない半人前なのか…、という当時、大学生の主人公の述懐。 これは、何も学生運動に限ったことではない。それぞれの年代に、また、それぞれのこういう安定しない心の青年期があると思います。 爽やかな読後感を残す文学でした。

・「日本の「左翼」のアホらしさを笑ふ為に
 1956年生まれの私は、自分より少し上の世代の人達が没頭した言はゆる「学生運動」に、全く共感した事が有りませんでした。−−その事を、私は誇りに思って居ます。−−その私には、この小説は、良く書けた風刺小説だと感じられます。(主人公の恋人など、この世代の、学生運動にはまった女性の嫌な性格が良く描けて居て、笑へます。)若い人達は、この小説をどう読むでしょうか。

(西岡昌紀・内科医/ハンガリー事件から50年目の年に)

・「僕って……ほんと何でしょう?
たぶん純文学なんだろうから芥川賞ももらっている『僕って何』。扱っているのが学生運動ってことで時代は感じますが、読み応え、面白さは陳腐化していません。諷刺のスパイスが利いているからでしょうかね。現代人から見ても等身大の主人公が葛藤し、対立するグループ同士の抗争も目まぐるしく状況が変化し飽きさせません。まあ必ずしも立派な思想の旗を振りかざして学生運動やってた人ばかりじゃないってことですね。こんな彼が、しっかりした年上の女性と同棲なんかしてそれなりにやって、ああいやヤっているのですから、状況に流されながらもちゃっかりしたものです。だから変な閉塞感や絶望感が無く、ユーモアを味わいながら楽しく読めます。

一番の名(謎?)場面は、主人公が買物をしに薬局へ行こうとするシーンでしょうね。ここばかりは学生運動の時代でも現代でも変わらぬ若者男子、の姿が描けていて微笑ましいです。

僕って何 (角川文庫) (詳細)
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